バルトレックスの主な副作用の症状とその発現率
バルトレックスの主な副作用は、頭痛、眠気、肝機能検査値の上昇、吐き気、下痢、腹痛などです。
単純疱疹を対象とした臨床試験の結果によると、頭痛が2.8%で最も多い発現率でした。次いで多い症状としては眠気などの意識低下が2.5%で、肝機能検査値の上昇が1.3%で続きます。
副作用を感じたときは薬を中止したくなりますが、このときに注意が必要です。
帯状疱疹は自覚症状として頭に痛みを感じることがあるため、それを副作用だと思い込んでしまう可能性もあります。帯状疱疹の痛みの場所は腹、胸、背中といった場所に多く現れますが頭に現れることもあるため、勘違いすることもあるのです。
勝手な判断で服用をやめてしまうと、かえって症状が強く出る可能性もあるので注意が必要です。薬を飲んで体調に変化を感じた場合は、まずは担当の医師に相談し、継続するべきかどうかを判断してもらいましょう。
頭痛については頭痛薬を併用することも可能ですので一緒に相談してみるといいでしょう。
その他のバルトレックスの副作用としては、めまい、発疹、排尿困難、かゆみなどが出る可能性もあります。バルトレックスは副作用の発現率はそれほど高くありませんが、体質によっては副作用を感じる人もいます。バルトレックスは正しく服用することが大切です。
バルトレックスの服用をやめるべき重大な副作用
バルトレックス服用後に起こり得る重大な副作用として、アナフィラキシーショック、急性腎不全や血液障害、肝機能障害や間質性肺炎などの症状が挙げられます。
いずれの症状もまれにではあるものの、発現する可能性を持っている副作用です。これらの症状があらわれた場合は直ちに服用を中止する必要があります。
アナフィラキシーショックでは、蕁麻疹や嘔吐、呼吸困難や意識混濁などの症状があらわれます。服用後にこうした症状が出る場合は、アナフィラキシーショックが疑われるのですぐに医療機関を受診することが大切です。バルトレックスにアレルギーを持っている人は禁忌に指定されています。
急性腎不全は、尿量の低下や排尿困難などの症状が出ますので、放置せずに早めに医師の診察を受けることが大切です。
血液障害の症状としては、めまいや歯茎からの出血、高熱や鼻血などが挙げられます。
肝機能障害や間質性肺炎なども服用を中止するべき副作用としてあげられますので、これらの体調の変化を感じたら早めに診察を受けましょう。
人によっては重大な副作用が起こる可能性もありますので、体調の変化には気をつけたいところです。
バルトレックスの副作用を抑えるコツは「多めの水」
バルトレックスの副作用を防ぐためには、多めの水での服用がおすすめです。脱水症状で尿量が低下すると、アシクロビルが腎障害のリスクを高めるとされています。
アシクロビルの排泄は主に腎臓で行われるため、腎障害になった場合は必要以上に薬効があらわれて強い副作用を起こす可能性があります。
意識障害がある方や高齢者の方などは、脱水症状を起こすリスクが高いとされていますので、服用の際は気をつけたいところです。その他にも高熱や下痢の方、水痘患者の方も脱水症状を起こしやすいとされています。
これらに当てはまる方は特に、バルトレックスをより安全に使用するため、多めの水で飲用することが大切です。
アシクロビルが原因となって起こる腎障害は、腎尿細管でアシクロビルが結晶化することが深く関係しているといわれています。この結晶化は、アシクロビルの濃度が一定の量を超えた際に起こると考えられています。
ただし、十分に水分を補給することで解決できるとされていますので、副作用を抑えるためにバルトレックスを飲む際は多めの水を用意しましょう。
薬は病気の治療に役立ちますが、人によっては副作用が強く出てしまう可能性があることは理解しておきましょう。安心して飲むためにも、副作用が発生しにくい工夫をしておきたいところです。